資本主義を破壊せよ ~その2
下記記事の続きです。
労働至上主義
一度はこんな文章を目にしたことがあるだろう。
日本国憲法27条1項「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。」
これを読んで「ああ、そうなんだ。ぼくたち日本人は働かなきゃいけないんだ」と思う奴は大馬鹿者である。
憲法は国民が国家を制限するためのものである。このへんは法学について書かれた他の記事を参考にしてもらいたい。
とにかくこの27条1項は9条以上に矛盾をふくんだ一文となっている。まあ戦後すぐに制定された憲法が現代にそぐわないというのは仕方がないことなのでそこにはあまり突っ込まない。私としてはアメリカのように修正主義を取り入れていくべきだとは思うが…
問題は大多数の日本人が労働を義務と思い込み、あまつさえ労働を尊いものとしている点にある。
働いていない奴は人でなし扱いされても文句を言えない。どんなに正しいことを主張しても所詮ニートの戯言。「働いてない奴にはわからない」という一見正論のようで何も説明していないセリフ。これを理不尽と言わずしてなんと言おうか。
「意識高い」奴らとの差
この理不尽はなにもニートだけではない。ただ普通に働いている人々にも影響を与えている。いわゆる「意識高い」奴らだ。彼らはモチベーションもスキルも高く、余暇は自己啓発に人脈づくり。仕事が楽しくて楽しくて、もう日常生活と仕事の境目がなくなっているワーカーホリック。彼らの存在が問題なのである。
いや、好きなことを好きなだけやってるというなら私が文句を言う筋はないし、資格もない。だが彼らは煽る。彼らは私のようなやる気ない凡人を煽る。
もっとできる、もっとできる、もっとできる、もっとできる……
彼らの存在がうっとうしくて、ストレスだ。私は彼らに対して「働き過ぎだよ。少しは休みな」などアドバイスなんかしないし、なるべくかかわらないようにしているのに、彼らは私の働く姿勢に文句をつけてくる。もっとやる気出して、コストとパフォーマンス意識して、100%で満足しないで……
もうほっといてくれ
それで最悪なことに会社の経営陣はそういう奴らの方が好きだし、なまじ正論も入っているから彼らの味方になってしまう。
彼らの味方ということは私の敵だ。
労働狂信者と資本主義
なぜ彼らはそこまでして働くのか。
理由としては金を稼ぎたいからだろう。
自己実現とか社会を動かしたいとかキラめいたことを言う人もいるだろうが、じゃあ今の仕事を無給で続けるかと問われれば? 今あなたがやっている仕事をするのに金を払えといわれたら続けるか? 多分手をひくだろう。
だから臆面もなく金が欲しい、金持ちになりたいという理由でがむしゃらに働くのであればそれは真っ当な感覚だし本音だろう。
だけど私からすれば、たくさん働く⇒金を稼げる は因果関係としてはすごく弱いようにみえる。でもほとんどの人はそんなふうに考えてるんじゃないか?
尊い労働を一生懸命真面目にやっていれば、いつか偉くなってお金がたくさんもらえるようになって良い生活が送れるようになりますよ。
上に書いたことに対して違和感を感じないようであれば、あなたは労働狂信者であり、資本主義の犬だ。
また長くなった。続きはまた。